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2012春の講演会 第2弾 島田雅彦氏をお迎えして「高校生のための文化講演会」





 立命館慶祥中学校・高等学校では「本物を見せる」ということをテーマに,今年度「Spring Program 2012」と題しまして,春に4つの大きな取り組みを行っています。
 5月18日(金)に「Spring Program 2012」の第2弾として,高校生を対象にした北海道新聞社・一橋文芸教育振興会主催の「高校生のための文化講演会」が本校アリーナで開催されました。今回,芥川賞選考委員などを務める作家の島田雅彦氏に講演していただきました。
 小説家の観点から,言葉の意味や歴史が私たちに残しているものを中心に「時代は巡る」ことを伝えてくれました。講演の最後に,講演を聞いた生徒たちから,予定の10分を大幅に超える多くの質疑に答えていただきました。生徒からの最後の質問は,近著の『英雄はそこにいる』から,「英雄に必要な素質は何ですか」というものに対し,島田先生は「私利私欲がないこと」と答え,学びの多い講演は締めくくられました。講演終了後にも,生徒達が島田さんに質問するために控え室を訪れ,「先生の意見は作家としての意見ですか」「また,あしたという詩に込めた思いとは」など,積極的に質問していました。
 次は,「Spring Program 2012」第3弾として,5月27日(日)SSH指定記念講演会を予定しております。これからの報告にもご期待下さい。

(担当:細川 典敬)

 島田先生の講演での一番のお題は、言語を得た人間がまず何をするかということでした。そして、それはアートであるということにとても納得しました。考えてみれば人間は芸術ナシでは世界を成り立たせないなと思いました。
 また、死やお金の意味など文学者の観点からそれらの話を聞けてとても面白かったです。人間は自分のためだけでなく後世の人々のためにも生きているということにも納得しました。最後におっしゃっていた自分の憧れる英雄を見つけ努力をして生きて行くということは大事だと思うので、これから心がけて生きていきたいと思いました。また、自分も一地球市民として何かを考えられる人間になります。(高校3年)

 今回の講演を聞いて「自分の中の英雄」を意識して探そうと思いました。私はあまり自分が憧れる人や目標とする人を作ったことがありません。だけどこれから進みたい道や将来について悩んでいるとき、こんなときあの人ならどうするだろうかと考えることで答えにたどり着けることがあるのではないかと思います。英雄というような大きなくくりでなくても目標とする人を見つけられればいいと思います。そして島田先生の英雄は国という規模ではなく世界の一人として物事を考える人だという話が印象に残りました。(高校3年)