SSH指定記念講演会を2012年5月27日（日）10:00から，札幌グランドホテルのグランドホールにて行いました。
　テーマは Creating a Future, Beyond the Earth ～SSHに期待する未来の力～ として，これからの未来を生きる若者が身に付けるべき科学技術（自然科学の知識やそれを活用した技術）は何かについて，3名の講演者からおのおのの専門の視点から講演していただきました。
　村上正紀氏（学校法人立命館　副総長）は「未来の（日本の）若者に期待すること　～SSH指定を契機に考えるべき２１世紀の科学・技術～」として，ご自身の海外と日本での研究経験を踏まえて，これまでの科学技術が人類に与えてきたこと，これからの未来で科学技術が果たすべきこと，そのために若者に身に付けて欲しい科学的素養とそのためのSSHの取り組みについてお話いただきました。
　スティーブ・ケイン氏（NASA）は，5月22日に打ち上げたロケット開発に深く携わる部門に在籍する方です。最近のISS（国際宇宙ステーション）と商業用宇宙飛行を中心に米国の宇宙開発について，多くの迫力ある動画を交え同時通訳を伴って解説いただきました。また，米国では2016年には有人飛行を再開する予定であることや，このスリリングな時代を切り開く若者に大いなる期待を持っていることをお話いただきました。
　長友正徳氏（JAXA）は「宇宙開発の今と未来」と題して，「はやぶさ」の小惑星探査の紹介など最近の衛星打ち上げの事例の紹介を通して日本の宇宙開発の状況の説明をいただきました。また，今後の宇宙開発について宇宙ステーションを視野に入れた世界の動向をお話いただきました。最後に宇宙開発を始めとする科学技術の平和利用について，これからの若者へ強く期待されていました。
　インターハイ予選等の公欠者を除いた高校1年，2年，3年立命館コースの生徒約440人と，保護者， SSH運営指導委員，道内教育関係者，本校教職員等約100名の参加のもと，これからの科学技術教育の研究開発を行う本校SSHのスタートにふさわしい講演会となりました。