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高校 【SSH】2014も活発です!~4月の実験~




 立命館慶祥のSSHも3年目を迎え,日々の様子をこれからも積極的にお伝えしていこうと思います。4月の授業の様子をのぞいてみました。
 松原先生の高校2年生化学の授業では,イオン化傾向に関する実験をしていました。硫酸銅水溶液と亜鉛で銅が析出する実験をしていました。
 「この実験のポイントはここではないのです」松原先生に授業のお話をうかがうと,最初にこの言葉が出てきました。
 「金属樹を作るイオン化傾向の実験としてはよくあるのです。ポイントは,亜鉛と銅のイオン化傾向の話ではなく,その析出した物体は金属にも関わらず,茶色の物体が析出します。光沢が全くないのです。ここがポイントなのです。本当に伝えたいのは,金属にも関わらず,結晶が安定していないことを知り,どうやったら安定した光沢のある金属になるのかということなのです。自由電子が回っていないというところ気がつければ最高ですね。このことは結晶格子の学習につながる大切なところなのです。」 と松原先生は説明して下さいました。
 杉山先生は,4月に行った実験として電離平衡と緩衝液の実験について話をしてくれました。
 「電離平衡の実験はpHを測定して電離定数を出す実験です。この実験は,酢酸と酢酸ナトリウムの混合比によって出来る緩衝液のpHを測定するという実験につながっています。しかも,この実験は入試問題によく出題されるのですが,電離定数が温度によって一定のはずなのですが,実際はかなりの誤差が出るために計算と実験の結果は合いません。実際の数値で緩衝液の実験をしないと,正しい実験にならないのです。昨年SSHで購入したphメーターを使って正確な実験を体験させています。」 慶祥の理科では高校2年では電池に関する実験,高校3年では溶解度積に関する実験を予定していると教えていただきました。
 杉山先生は,実験で興味を引くというのではなく,実験で更にわかったが大切。生徒を信じてこれからも実験を続けていくと話してくれました。
 来月には,SSHの特設ホームページもはじまります。この実験レポートも続けて参ります。

(研究部長:細川 典敬)