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高3JB「アジア学」 北海道大学 Academic Fantasista×慶祥アジア学




 12月5日(金)M1教室にて,アジア学(高3選択科目)出前講座が行われました。講師は,北海道大学アイヌ・先住民研究センターの加藤博文教授。テーマは,『考古学から見たアイヌ民族史』です。なお,本講座は,北海道大学の「Academic Fantasista」事業として実施されたものです。
 授業は,加藤教授の「あらゆる学問の到達点は人間学である」という冒頭のお話から始まり,文化とエスニシティの話題から,「民族とはなにか?」を中心に前半の講義が進行しました。中盤では,縄文文化以降の北の文化に注目する視点についてや,アイヌ文化の定義と考古学からのアプローチについてお話をいただきました。アジア学を受講している生徒たちは,夏季休業中の課題で白老を訪問し,同町内に建設計画中の「象徴空間」について,自分たちなりに構想し,授業内でプレゼンテーションを行いました。そのため,中盤のアイヌ文化を中心とした,北の文化についての講義の部分が,かなり印象深かったようです。授業の後半では,教室後方の特設スペースにおいて,加藤教授らの研究チームが調査した,以久科遺跡や浜中2遺跡の出土品を用いた考古学入門講座が行われました。生徒たちにとって,土器や骨などこれらの出土品はショーケースの中の世界のものです。壊さないように慎重に扱いながらも,実際にその手で触れたり,匂いをかいだりしながら,考古学のロマンを肌で感じていたようです。
 生徒が以前から興味を持っていた「北の文化」の奥深さと,考古学によるアプローチの醍醐味について,多くの学びがあり,あっという間の100分間でした。このたび,このような機会を提供してくださいました,加藤教授に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

「アジア学」担当者 山口太一