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中3 性教育講座が開かれました




 2月17日(水)2・3時間目,中3生徒を対象に行われた性教育講座では,北海道助産師会の助産師 安藤由美子さんに『いのちのメッセージ』というテーマでお話をしていただきました。
 第Ⅰ部は“いのちの誕生”と題し,カードに開けられた穴と貼られた小豆で卵子と胎児の大きさを確認したり,人形を使い出産のときの赤ちゃんの様子を具体的に教えていただいたりしました。妊娠中に亡くなってしまった赤ちゃんの話には,何人もの生徒が目を潤ませていました。
 第Ⅱ部は,“性のプライド”と題し,中学生男女に多い性の悩み,交際についての悩みなどを分かりやすく伝えてくださいました。中絶の多い札幌市のデータや交際中の男女に起きた事例などを通し,高校生になる前の今の時期だからこそ性の影の部分についてもしっかり伝えてくださいました。さらには,安藤さんが性教育を行うきっかけとなった中2で出産した子の話,中絶を選択し「私は人殺しですか?」と聞いてきた高校生の話など,現場での経験を踏まえてお話してくださいました。安藤さんの情熱に吸い込まれるように,避妊の話なども生徒たちは真剣に耳を傾けていました。
 講座の終盤には,保護者の方に書いていただいた『親からの手紙』を紹介しました。講座を受ける前は『エロイ』『いかがわしい』など性教育に抵抗をもっていた生徒も,“性教育”を“生教育”と捉え,自分にとって必要だと考えることができたようです。今後も一人一人が自他の心や体,命を大切にし,望ましい人間関係を築くことができる大人に成長していってくれることを願っています。

【生徒の感想】
・小さかった頃は世界の中心が親と過ごす時見ているものだったけれど,だんだん学校など自分の中での世界に変わった。そこで抱える色んな問題や悩みで,両親や小さい頃から近くにいてくれた人たちの思いや応援を忘れそうになっていたことに気がついた。これからは,そういう人の支えを感じ,自分らしく生きていきたいと思う。(女子)
・実際に自分も病気にかかっていて産まれる前に死んでいたかもしれないと親から聞いたことがあった。そう考えると,自分が産まれたことは奇跡なんだと思う。せっかく産まれてこれたんだから,自分自身を大切にして生きていきたいと感じた。(男子)
・講演を聞いて,出産するってとても大変なんだと分かりました。痛い思いをして私たちを産んでくれたことを改めて感謝しないとな,と思いました。今,私が生活できるのは親のおかげです。親ってやっぱり大切なものなんだなと感じました。(女子)

【保護者の方の感想】
・思春期のこの時期にもっとも大切な話題でありながら,なかなか面と向かって話すことのできないもどかしさや悩みがありました。この貴重な時間を子供と一緒に共有でき,本当によかったです。
・性行為に関わるポジティブなこと,ネガティブなこと,両面からのお話が聞けたと思います。子供達が行為に及ぼうとするそのとき,今日のお話,安藤さんのお顔がチラリとでも頭によぎってくれれば…と思います。
・改めてわが子が産まれたときのことを思い出し,愛しいと思いました。
・色々な情報がネットで見れてしまう今は,ちゃんとした教育を学校で男女一緒に受けることの意味があると思いました。