スーパーグローバルハイスクール(SGH)

SGH 観光開発・高大連携講座第1弾


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  LAコースの「観光開発」講座において,立命館大学文学部の遠藤英樹教授にご来校いただき,高大連携講座を実施しました。遠藤先生は,文学部の地域研究学域の教授であり,研究分野は観光社会学です。まだ観光が産業と認められていない時代から研究を始め,多数の著作も出版されています。今回は観光学の基礎から,現代の新たな観光のかたち(“alternative tourism”)まで,先生の豊富な知識から様々な例を挙げて説明していただきました。
 今回の講義のポイントは,「観光とメディアの関係」です。日本のポピュラー・カルチャー(映画・ドラマ・漫画など)と観光の結びつき(Media induced tourism)から,「今の観光」は「かつての観光」(名所巡りなど)とは異なってきており,メディアによって作り出された「観光のまなざし」がある場所が観光地となります。この事象の最大の例はディズニー・リゾートです。ここはメディアによる夢(イメージ)の王国であり,非現実的な世界を体験できる場です。しかしながら,ディズニー・リゾートが提供する「夢」とはアメリカ的な価値観によるものであり,ディズニー・ランドを観光学から見る場合はアメリカという地域研究が不可欠となります。このように,現代の観光はメディアの影響を多く受けており、これからの観光を考える上では“メディア”という要素を考えなくてはいけないことを生徒たちは学びました。