スーパーグローバルハイスクール(SGH)

SGH アジア学・高大連携講座第3弾

JBコースの「アジア学」講座は,立命館アジア太平洋大学(APU)との高大連携講座です。

 今年度第3弾の連携講座は,APUアジア太平洋学部(APS)の井口先生です。井口先生の研究領域は「地域研究と思想史」であり,主な対象地域はマレーシアです。今回の高大連携講座では,APUでご担当しているMulticultural Studiesをベースに,記号論の手法を取り入れた授業をしていただきました。

◎授業内容
・12/9(金)3・4時間目
 旅行ガイドブックの表紙から,E.サイードのオリエンタリズムを理解し,日本人にもその影響があることを認識させるという授業を行いました。普段,何気なく見ている旅行ガイドブックからオリエンタリズムを見出すことを学びました。
 生徒たちへの課題は,今回の講義を参考に,それぞれがどこかの国を紹介する旅行ガイドブックを選び,そこにある要素,それが示す意味,そしてオリエンタリズムの影響を観察・考察するとうものでした。
・12/16(金)3・4時間目
 本時は生徒たちによる発表です。生徒を6グループに分け,5分間のプレゼンを行いました。(生徒が取り上げたガイドブックの国は,ベトナム・モンゴル・スリランカ・シンガポール・カンボジア。)各グループは表紙の分析だけではなく,現在の国の経済・政治状況まで調べ,オリエンタリズムがどのように顕在化しているのかまで発表に盛り込んでいて,これまでの高大連携の最後にふさわしい高いレベルでの発表となりました。
◎生徒の感想
 「西洋視点で東洋が描かれていると思うので,新しい東洋の姿というものを西洋に発信するべきだと思った。また,伝統や文化を継承しつつ,アジアの新しい在り方が必要だと思った。」
 「カンボジアについてガイドブックから調べてみると,普段ガイドブックから感じ取れる以外の要素を見つけることができた。そして,カンボジアの仏教に対する意識の高さを改めて学ぶことができた。ガイドブックは旅行のための本だけでなく,その国を知るための手段となるものでもあると知ることができた。」