スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

SSH講演を実施しました

 9月30日,札幌市民ホールに小惑星探査機「はやぶさ」のプロジェクトマネージャーとして活躍された川口潤一郎先生(JAXA)を講師に迎え,本校の中学・高校全生徒(一部クラスを除く)を対象に秋の講演会を開きました。
 時々ジョークも混じる楽しい雰囲気の中で講演が進みました。
 川口先生は,東北大震災のあとの日本には「あきらめない心」と「明るい心」が大切であるとし,宇宙開発研究が国民に揺るぎない自信と希望につながることを願っていらっしゃるとのことでした。「はやぶさ2」の目的はイトカワとは別のタイプの小惑星探査であり,それは地球中心部や生命誕生についての謎の解明につながること,また,近年はNASAやヨーロッパでもサンプルリターンの計画が進められていて,日本は追われる立場になっていることなどの最近の宇宙開発についての説明がありました。
 後半は,中学生,高校生へのメッセージを込めたお話でした。そのメッセージとはやれない理由をいう人ではなく,やれる理由を見つける人になってほしい。大学までは学びの最中なので教科書を信じて頼ることは必要ですが,教科書、論文は過去のことしか書いてないので,いつかは学びの方法を変えなければなりません。物事を進める上では,過去の蓄積だけで準備しようとするのは誤りです。不完全と割り切って,そのことを克服しながら作り上げることが大切です。
 科学技術の世界の最先端を進んでこられた先生からの,若者へのメッセージとして,慶祥の生徒の胸に響いていました。