スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

現代科学Ⅱ「研究室訪問」で北海道大学苫小牧研究林に行きました




 10月6日(月)9:00~17:30に、北海道の生命環境に興味関心のある生徒が11名が、北海道大学演習林の苫小牧森林研究所について学習しました。

 まずは、北海道大学からお越しいただいた柴田教授,齊藤教授,日浦教授からオリエンテーションを受けました。午前・午後の部に分かれ午前は齊藤教授からエゾシカと環境の問題について研究する,シカ柵を用いた3つの区域の説明を受けました。自然状態と同じにするため,調整をしていない区域,エゾシカが存在しない区域,自然状態の20倍に調整をした区域で,植生の変化はどう違ってくるのか。このまま,10年後,100年後にはどう変わってくるのかなど,今後の北海道の森林の未来について思考を巡らしていました。

 午後の部は日浦教授から森林について説明を受けました。
 苫小牧研究林は倒木が多いことにより多様な樹種が多いが,それはなぜか,なぜ紅葉が起こるのかなどです。日本唯一の林冠ゴンドラに乗り地上25mと地表面付近のそれぞれの葉について葉緑体と光の強さの関係にどのような違いが見られるかなど,専用の器具を用いて測定を行いました。

 また,柴田先生による土壌の調査方法を説明していただいたり,9月に起こった札幌大洪水の影響で苫小牧研究林も地盤が落下して,3000年程前の地層が姿を現したことによる説明などを受け,自然の力強さを目の当たりにしました。

 最後に,資料館に戻り実習を通して学んだことを振り返りました。巡検で疑問に思ったことを出し合い,その疑問を解決するにはどのような実験をして結果を得ればよいのかなど,グループで意見を出し合い解決策を導きだすグループディスカッションを行いました。

 学校設定科目「現代科学Ⅱ」では、応用課題研究として、研究室訪問を参加生徒が自ら課題を見つけ解決すること力を身につける目的で行っています。