スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

北海道大学研究室訪問を行いました(3)









 12月8,9,10日の3日間に渡って,高2理系の現代科学Ⅱ(応用課題研究)で北海道大学の研究室を訪問しました。

 12月10日(水)は鈴木孝紀教授(理学研究院)8名,坂口和靖教授(理学研究院)8名,小田研教授(理学研究院)11名,橋詰保教授・葛西誠也教授(量子集積エレクトロニクス研究センター)8名が訪問しました。

(鈴木研究室)
 12月10日,北海道大学理学研究院鈴木孝紀教授の研究室を,高校2年生理系生徒8名が訪問しました。実験テーマは「色と光で見る化学の世界」。スピロピランを合成し,紫外線を当てて変化を観察するという実験に,生徒たちが挑戦しました。鈴木教授やTAのお兄さん,お姉さんたちが優しく解説してくださり,生徒たちも興味津々でした。スピロピランの合成には30分の還流が必要なので,その間に今回の実験の反応式や分子量を勉強しました。ホワイトボードを使い,こちらも研究室の方々が丁寧に解説してくださり,理系学部を目指す生徒たちにとってとても有意義な時間になりました。

(坂口研究室)
 前半は研究の概要の講義,後半は2班に別れて研究室の見学と顕微鏡観察をさせていただきました。講義では,遺伝子に働きかけるタンパク質の研究とその利用について,特に癌治療への応用について説明していただきました。後半は遺伝子組み換えによって発現させた蛍光タンパク質の顕微鏡観察を,実際にパソコンを操作しながら行いました。また,研究室見学では,研究内容や大学生活など大学生の生の声を聞くことができ,とても参考になったようです。

(小田研究室)
 小田教授による講義の後,実験室を見学しました。講義では,まずトンネル効果を利用した「走査トンネル顕微鏡(STM)」の原理について学びました。 STMを用いると結晶の原子(10のマイナス10乗mの大きさ)を見ることができます。その他にも,原子を1つ1つつかんで自由に並べる技術も紹介していただきました。その後,STMと電波・磁場を遮断する(高価な!)実験室を見学し,超伝導を利用した磁気浮上などを実際に見ることができました。

(橋詰研究室,葛西研究室)
 葛西先生から,量子集積エレクトロニクス研究センターの概要と,先生の研究テーマである生物の細胞や神経を模した半導体構造と能力の再現について講義していただきました。その後,2班に分かれて半導体の研究には欠かせないクリーンルームに入り,半導体デバイスの作製装置,電気的性質を測定装置,電子顕微鏡などを見学し,青色LEDで知られる窒化ガリウムのデバイス試料の作製と評価をする様子を見学しました。