スーパーサイエンスハイスクール(SSH)

2018年度 重点枠SSH国際共同課題研究 タイ海外研修 レポート一覧

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2018年度 重点枠SSH国際共同課題研究 タイ海外研修【5日目】

1月14日
STEM実習~文化交流パーティー







 PCSHSパトゥムタニーの朝はとても早く,5時には寮のベルが鳴り,生徒達は7時前後から色々な活動を開始します。今日は全校朝礼で一人ずつ自己紹介をしました。名前だけ,と言われていたのですが,皆バディの生徒から教えてもらい,タイ語で思い思いの一言を付け加えていました。中々やるじゃない!

 午前最初のプログラムは,STEM実習です。STEM教育は2000年代からアメリカを中心に取り入れられ始めた理数分野の統合カリキュラムの総称で,Science, Technology, Engineering and Mathematicsの頭文字からとられているように,科目横断的に工学の素養を身につけるために様々な実験・工作・機械操作などが実践されています。こちらの学校では昨年STEMラボラトリーが完成し,連日多くの生徒が夜10時まで実習をしているそうです。全寮制の学校だと,それも当たり前のようです。

 今日はSTEM授業の一例として,LEDを用いた電子回路の製作に取り組みました。担当のキム先生は私たちに英語で授業をするために,何日も夜なべしてテキストを組み上げてくださったそうです。タイ人にとっても英語は,文法的・発音的に難しい言語なのだそうですが,生徒も教員も果敢に英語の運用に挑戦している姿からは大いに刺激を受けます。

 その後は生徒によるPhysics Challengeのレクチャーを受けました。これは,ある物理の課題について解決方法を考え,実験し,その論証をプレゼンテーションして審査員の点数を競うという,国際大会も開かれている取り組みです。昨年,タイ代表として国際大会で入賞した生徒のコーディネートで,パイプと風船を使った気柱共鳴の問題について,グループ毎にディスカッションしながら考えました。一つの現象を様々な角度から見られる仕掛けが施された問題展開に,引率の先生たちが興味津々でした。

 様々なアクティビティがぎっしり詰まっていますが,共同研究の話し合いも進めています。多くの班が最終日のプレゼンテーションに向けて,発表内容を整理しています。

 夕方には文化交流パーティーでタイ料理を堪能しつつ,パトゥムタニーの生徒たちによる伝統舞踊を観賞しました。日本側からはよさこいを披露し,拍手喝采。盛り上がった後は,強力なモスキートと格闘しながら天体観測をして,一日を終えました。