SSH北海道サイエンスフェア 生徒研究口頭発表について





 「スターリングエンジンの出力評価」(立命館慶祥)は,一見理解しづらいスターリングエンジンの作動原理を丁寧に説明したうえで,エンジンの出力評価のための温度測定について発表しました。エンジンを数値で評価する姿勢が評価されました。
 「有珠山の土壌からの硫黄検出」(室蘭栄)は,発表者自身が英訳したものによる英語での発表を行いました。慶祥の生徒から英語で質問があり,SSHの取組の中で,英語による発表会への可能性を期待させる場面でした。
 「バイオリアクターの耐久性と効率的なアルコール発酵についての研究」(札幌日本大学)は,タマネギ,にんじんを用いたアルコール発酵を検証しました。石狩地域で多く廃棄される素材の再利用を念頭におく,地域に根ざした研究姿勢に好感が持たれました。
 「面積の求め方」(旭川西)は,多角形の面積を求める「ピックの定理」を利用して,さまざまな図形の面積を求める方法を検討したものです。理科に関するテーマの多い中,数学の課題研究は注目を集めていました。
 「過冷却 ~理科好き小学生を増やす大作戦~」(立命館慶祥)は,過冷却現象を確実の起こさせる条件を探る研究です。過冷却水が凍結する実演をスクリーンに映したとき,会場から思わず感心の声が出ました。小学生でも確実に体験できることを「青少年による科学の祭典」で実証し報告しました。
 「野幌森林公園におけるエゾサンショウウオの生態調査」(札幌啓成)は,隣接する野幌森林公園に生息するエゾサンショウウオの生態調査で,中でもアライグマによる捕食について関心を集めました。外来種による生態系への影響は地域社会において重要な課題です。